キリンレモンが90周年を迎え、大リニューアル!開発担当者にその苦労とポイントについて聞きました

公開日:2018/3/16

“国民的”炭酸飲料と呼べる「キリンレモン」!
キリンレモンは1928年3月16日に発売、今年で90周年を迎えます。4月10日(火)より大幅なリニューアル!

担当されたキリンビバレッジ マーケティング本部 マーケティング部商品担当の二宮倫子さんにお話をお聞きしました。

キリンビバレッジの前身はキリンレモン株式会社

もぐナビ編集部:「まずは二宮さんのキリンレモンの思い出を教えてください」

二宮さん:「子供の頃は“ハレの日の飲み物”。親戚との団らんの場の場で、大人がラガービールを飲んで、私たち子供の前にはキリンレモンが並ぶ。そういう特別な場で、出てくるイメージでした」

もぐナビ編集部:「いつからキリンレモンの担当に?」

二宮さん:「昨年春からです」

もぐナビ編集部:「ちょうど90周年の前の年ですね」

二宮さん:「はい。まだその時にはリニューアルする話は決まっていなくて…」

もぐナビ編集部:「え、そうなんですか?」

二宮さん:「当社の前身は『キリンレモン株式会社』なんです。キリンの清涼飲料事業の原点といえる商品です。90周年はお客様にとって直接的な価値にはなりづらいけれど、このブランドにはビジネスチャンスがあると思って、私から思い切って上司にリニューアルすることを提案しました」

もぐナビ編集部:「二宮さんの発言からなんですね。実際にはどのように仕事を進めていきましたか?」


二宮さん:「キリンレモンがロングセラー商品になっている秘訣のひとつに、ブレないものづくりへのこだわりがあると思うんです。90年間の歴史を振り返って、元々どういう商品だったのかを、あらためて紐解いていったんです」

もぐナビ編集部:「なるほど…」

二宮さん:「一番大切にしているのは発売時からのこだわりである【人工着色料の不使用・無色透明の瓶】ですね。」

もぐナビ編集部:「透明の瓶、もこだわりなのですか?」

二宮さん:「90年前は、色つきの瓶がメジャーでした。でも、キリンレモンは無色透明な中味を見せるため、透明な瓶にこだわったんです。当時は、原材料になる砂をわざわざ台湾から輸入して、特別に作りました。人工甘味料も当時から使っていません」
 

もぐナビ編集部:「新しいキリンレモンの中身はいかがですか?」

二宮さん:「レモンを主役に味作りをしようと決めました」

もぐナビ編集部:「具体的に教えてください」

二宮さん:広島産の瀬戸内レモンピールエキスを初めて原材料に選びました。一晩かけてレモンの果皮からジワジワ抽出しています。日本生まれの瀬戸内レモンには、キリンレモンにも通じるものづくりのスピリットがあると思ったんです」

もぐナビ編集部:「リニューアル前に比べてずいぶん大人っぽくなりましたね」

二宮さん:「品質へのこだわりを訴求していくときにまず大人の方にも共感いただける商品にしたいと考えました」

もぐナビ編集部:「初代のラベルをモチーフにしたパッケージが素敵ですね」

二宮さん:「私自身、メチャメチャ気に入っています(笑)。若い女の子が『可愛い』って褒めてくれるし、年配の男性は『懐かしいね』と言ってくれます。各世代が手に取りたいと思ってもらえるパッケージをめざしました」

もぐナビ編集部:「聖獣のマークが目立ちますね」

二宮さん:「90年前の初代キリンレモンのラベルにも聖獣は入っていましたから。当時のパッケージがもっていたクラフト感を大事にしたいと思いました」

1928年初代キリンレモンびん
1928年初代キリンレモンびん

もぐナビ編集部:「初代のDNAを受け継ごうとする二宮さん達の本気感が伝わります」

二宮さん:「いろんな方々が後押しをしてくださって、形になりました。現役社員だけでなく、OB社員の方にも協力をお願いしたんです。昔のキリンレモンの開発に携わった70代80代のOB社員に連絡を取って、現在のチームメンバーと話をする機会を設けました」

もぐナビ編集部:「一番大変だったエピソードは?」

二宮さん:「どれが一番大変かわからないぐらいありましたよ(笑)。レモンの香りとひとくちにいっても、搾った時の香り、レモンの皮の外側の香りなど全部違ったり」

もぐナビ編集部:「会社の顔でもある商品のリニューアルを任されてやるのは大変でしたね」

二宮さん:「自分はわりと意志が強いんです。ホンワカしたキャラに見せようと努力してるんですけど(笑)。周囲の皆さんには完全にバレてると思います」

もぐナビ編集部:「CMについても教えてください」

二宮さん:『キリン、レモン、キリン、レモン~』というおなじみのCMソングがありますよね。老若男女の方々が歌えて、あれだけブランドの名前が歌詞に出る曲はキリンレモンブランドの財産です。あの楽曲を現代版にアレンジしたものをテレビ、Web等で使っていきます」
 
もぐナビ編集部:「最後にもぐナビユーザーにメッセージをください」

二宮さん:「お子さんはもちろん、大人の方にもしっかり楽しんでいただける商品を作りましたので、是非一回、手に取っていただけたらうれしいです」

取材・文/佐野裕

 

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