2
ホープ軒を名乗るからには、あの独特の「濃厚だけど飲みやすい背脂醤油豚骨」の世界観を期待してしまうが、正直言って、その再現度には物足りなさを感じた。
まずスープ。仕上げに入れる小袋はおそらく油だが、これが決定打になるほどのインパクトがなく、背脂特有の甘みやコク、スープ全体の厚みには及んでいない。むしろ全体が平坦に感じられ、ホープ軒のスープにある「濃厚だけどどこか軽やかな飲み口」が感じられないのが残念だった。
乾麺特有の食感が否めず、店舗で楽しめるあの弾力としなやかさが恋しくなる。スープとの絡みも弱く、全体の一体感が欠けている印象だ。
また、背脂の存在感も控えめで、視覚的にも味覚的にも「ホープ軒らしさ」が伝わりづらい。確かに背脂を模した油や粒が見えるが、あの店舗で感じる「脂が口に広がる贅沢感」とは程遠い仕上がりだ。